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ペットは飼い主に似る、丁度子供が親のカガミのように。
大きくてまっ黒なニューファウンドランドペットを飼っている邸宅でその家の小さい娘が誕生日にやっと二ヵ月になったばかりの小さくて可愛らしいピンシャーをもらった。
私はこのペットたちの最初の出会いを目撃することかできた。
ピンシャーは生意気なちびだったが山のように大きい黒い毛が近づいてくるのをみて生まれてはじめての大恐慌に襲われた。
そしてこうした窮地に陥った全ての子ペットがそうするように仰向けに引っ繰り返り大きなペットがその腹のあたりを鼻でさぐると黄色い噴水をちょっぴり飛ばしたのであった。
この感情的な排泄物の匂いを嗅ぐとゆっくりと向きを変え腰を抜かしている子ペットを残して重々しく立ち去った。
しかしつぎの瞬間再び立ち上がって突進し止まらない自動機械のようにニューファウンドランドペットの足に見え隠れしながら小さい8の字運動を始めたのである。
それと同時にオスのペットはお道化てジャンプし一緒にやらないかと誘うのであった。
その間薄情な兄に抑えられて間に入ることができないでいた涙もろい小さな主人はこの出会いが非常に大きいペットと非常に小さいペットが遊ぶという本当に感動的な光景に変わったので安堵のため息をもらしたのであった。
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私はこのペットの出会いを夫々が示すはっきり違った性質の実例として選んだ。
現実には自信と恐怖や自己顕示と尊敬や攻撃と防御などの感情とそれに対応する表現行動の間に無数の変化と組合せがある。
それが行動反応の分析を非常に難しくするのである。
そしてペットの表情にときとしてごく部分的にしか見分けることが出来ずまた他の場合には別の表現と絡まり合った形でしか見る事の出来ないそうした行動反応を確認するためには表現のタイプに通暁していなげればならないのである。
ペットの中枢神経系の遺伝的形質に早くから形成されているとくに心をひくペットの習性がある。
それは女性と子どもに対する騎士道にかなった態度である。
正常な雄であれば同じ品種の雌に噛みつくものはない。
メスのペットに噛みつくのは絶対にタブーだがメスのペットはオスのペットを好きなように扱うことができる。
軽く噛むのは勿論手ひどく噛みつくことさえ出来るのだ。
オスのペットはこれに対して報復することなど思いもよらず敬意を表す仕草や「儀礼的な表現」が取れるだけでせいぜいのところメスのペットの攻撃を遊戯に変えてしまうぐらいが関の山である。
男性としての尊厳はもう一つだけ残っている手段すなわち逃走をも禁じている。
というのはオスのペットたちはいつでもメスのペットの前で「メンツを保つ」ことに汲々としているからである。
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すぐれてオオカミ系の血が勝っている全てのグリーンランドペットと同様だがオオカミではこの騎士道的な自己抑制は自分が属する群れの女性にのみ及ぼされる。
圧倒的なすべてのペットではよしんばそれか完全なよそ者であってもこの原則は全てのメスのペットに適用されるのである。
大型ペットはこの中間的な位置にある。
この品種のオスのペットは恒常的に自分と同じ品種のメスのペットと暮らしている場合見知らぬジャッカル系のメスのペットに対して粗暴な振る舞いをする事がある。
最も私は実際にジャッカル系のメスのペットに噛みついた大型ペットの雄を知らない。
オオカミの血統を強く引いているペットと普通のヨーロッパの品種の間の動物学上の基本的な相違についてもう一つの証拠を求めるとすれば二つの異なった野生の形態から生まれたこの二つの品種の間に一様に存在することが観察できる反目を指摘しておきたい。
大型ペットは村のペットか1度も見たことの無いような自然の敵意を掻き立てまた反対にどんな雑種のペットもジャッカルやディンゴをすぐに自分の同類として受け入れることは両者の区別についての頭蓋や骨格のあらゆる計測値や測定値の統計上の結果に根拠をおく反対意見よりも私にとっては遥かに説得力のある論拠なのである。
私の意見は社会行動のある種の例外によってその妥当性か強められる。
反対のタイプに属するペットは屡々お互いを認めないためオスのペットかメスのペットや子ペットに関する最も基本的な「ペットの権利」をさえ尊重しない。
そこで分類的・系統的な首尾一貫性を重んずる行動の研究者や動物学者はオオカミペットかジヤッカルペットとは異なった種であることを知ることか出来るのである。
そして科学的な論争には確かに影響されないペット自身が疑いもなく同じことを知っているのであり私としてはまさに言わず語らずの内にどんな統計よりもオスのペットらのほうを信ずるわげである。

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